四日市公害訴訟の判決から50年を迎える24日、環境破壊にあらがい続けた人々の視点から公害の歴史をたどった本「青空のむこうがわ」が出版される。著者は公害を語り継ぐ活動に取り組む市民団体「四日市再生『公害市民塾』」の伊藤三男さん(76)。公害反対運動に関わった当事者として、「体験を次世代に継承したい」と筆を執った。
伊藤さんは高校の国語教師として勤務していた1971年、訴訟や患者を支援する団体「四日市公害と戦う市民兵の会」に参加。20代の若者が中心で、伊藤さんは訴訟の解説やぜんそく患者の声などを載せたミニコミ誌「公害トマレ」の発行などに携わった。
三重県四日市市磯津地区のぜんそく患者9人がコンビナート6社を訴えた四日市公害訴訟は72年、被告企業の共同不法行為を認め、原告の全面勝訴に終わった。
だが、伊藤さんが著書で扱っ…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル